アユモドキに安住の地 (毎日新聞)

アユモドキに安住の地 (毎日新聞)

京都府亀岡市で、府が進める専用球技場「京都スタジアム」(仮称)の建設計画について、府と同市は24日、建設予定地を変更すると発表した。予定地周辺には、絶滅危惧種の淡水魚「アユモドキ」が生息しており、周辺住民や研究者らから建設見直しを求める訴えが相次いでいた。山田啓二知事は「環境と開発の両立を考え、案を練り上げた。公共事業のあり方に一石を投じることになった」としている。

 アユモドキは、国の天然記念物で、亀岡市と岡山県の一部にしか生息しないとされる。府は2012年12月から、JR亀岡駅から約500メートル北の水田地帯(14ヘクタール)に、2万人収容のスタジアムを都市公園と一体的に整備する計画を進めてきた。

 しかし、アユモドキの生態に影響を与える恐れが浮上し、府が環境保全専門家会議を設けて対策を検討。今年4月、専門家会議が府と市に予定地の変更を提言していた。

 新たな予定地は当初より約600メートル南東の駅北側に隣接するエリア(3・2ヘクタール)。亀岡市は当初の予定地をアユモドキの保護にあてるという。新たな用地取得費は府が財政支援する。スタジアムの完成予定は17年度末だったが、約2年遅れの19年度になる見通し。サッカーJ2の京都サンガの試合などが行われる予定。【野口由紀】

以上、毎日新聞のWebサイトより引用