京都スタジアム 全地権者 売却に合意
府が亀岡市で進める球技場「京都スタジアム」(仮称)の建設計画で、当初計画から変更を検討している候補地の全地権者約50人から、市が土地売却の合意を得たことが23日、分かった。市は来年秋までに買収手続きを完了させたい意向で、絶滅危惧種の淡水魚「アユモドキ」の保全問題で足踏みしていた建設計画は再び動き出す。しかし、府は建設地が決定しても、実施設計や工事にあと約3年弱はかかると見ている。【野口由紀】
府はJR亀岡駅北側の曽我谷川を越えた水田地帯を計画地としていた。だが、アユモドキが生息することから保護と建設計画の両立が課題として顕在化した。
府の環境保全専門家会議は4月27日、アユモドキの保全と計画の早期実現のため、当初計画より約300メートル南側でJR亀岡駅北口に直結するエリア(約3ヘクタール)への変更を提言。市は6月からこのエリアの地権者と買収に向け話し合い、全員の合意を取り付けた。
一方、買収には府の財政的な支援が不可欠。市が市議会にスタジアム関連予算として示した50億円のうち、既存計画の予定地取得などのため既に18億円を費やしている。新たな買収総額は30億〜40億円に上る見通し。残る32億円のうち、周辺の整備費を除き用地買収に市が使えるのは最大約20億円で、市は府に財政支援を求め、今後要望を強めていく。
これに対し府は、総事業費156億円の範囲であれば、一定の費用負担をする可能性があるとしている。
〔京都版〕
以上、毎日新聞のWebサイトより引用