京都スタジアム、場所を変更できない場合市内は難しい (NHK京都放送局)
アナウンサー:
続いては、京都府が亀岡市で計画しているスタジアムについてです。予定地周辺に生息する絶滅危惧種のアユモドキへの影響を検討している専門家会議は、先月、建設場所を変更するよう提言しました。今も結論は出ていませんが、亀岡市の桂川市長は、新たな場所を購入できず、建設場所を変更できない場合、市内にスタジアムを作る事は難しいとの考えを示しました。環境保全専門家会議 村上興正座長:
これまで検討してきた計画地に隣接する亀岡駅北地区を建設地とすることが望ましいと考える―アナウンサー:
先月下旬、野生生物の専門家などが京都府と亀岡市に行った提言、京都府が亀岡市に建設を計画している球技専用スタジアムについて、建設予定地を市内の別の場所に変更するよう求めました。その理由となっているのが、国の天然記念物のアユモドキです。
建設予定地の周辺に生息していますが、絶滅する恐れが極めて高いとされています。スタジアムを建設した場合、アユモドキにどんな影響があるのか、専門家で作る会議は、3年前から実験や調査を進めてきました。ところが結論を出すまでには、さらに3年以上かかる見込みで、スタジアムの完成も遅れるとして建設場所をアユモドキへの影響の少ない市内の別の場所に変更するよう求めたのです。京都府 山田知事:
亀岡のみなさんの意向というものを十分に尊重していかねばならないだろうと―亀岡市 桂川市長:
正直言って困惑しているのが事実だと思います。今の段階でははっきりしたことは申し上げることは難しいなと―アナウンサー:
建設場所の変更について市民は…市民(1):
今のままでいいんじゃないかと僕は思うんですけれどね。せっかく購入している土地もありますから。市民(2):
(スタジアムは)作らんほうがいいと思う。でも移動するなら移動するでいいと思います。アナウンサー:
提言から一カ月余り、亀岡市などは変更先の土地を購入できるかについて現地で区画整理を進めている組合などと調整しています。今後は建設に伴う費用を京都府と亀岡市が予定していた200億円余りの予算の中に収められるかが焦点になります。こうした中、亀岡市の桂川市長はNHKの取材に対し―新たな場所に土地を購入できず、建設場所を変更できない場合、市内にスタジアムを作る事は難しいとの考えを示しました。亀岡市 桂川市長:
専門家会議が(当初予定の)あの場所でいいでうよと言ったとしても、(天然記念物を担当する)文化庁としても審議にかけないといけない状況になってきている。そこにまた何年かかかるという状況になると最低でも5年とか8年とか10年というですね、スパンがかかる。そうすると正直時代が変わってしまいますよね。京都府としてもそこまで待ってスタジアムを作るだけの市民・府民ニーズが保たれるかというと大変難しい。
正直申してもう、あの場所に作れるか、亀岡にスタジアムができないかそういう選択に来てしまっていると思っている。アナウンサー:
亀岡市は、変更先の土地を購入できるかどうかについて、7月くらいまでに目途をつけたいとしています。以上、NHK京都放送局より引用